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参考文献
冬型の季節性感情障害徴候者に対する
午前と午後に分けてのブライトライトセラピ−
研究者 : D.H.エーヴリー、D.キンザー、M.A.ボルテ、C.ヘレクソン
精神医学および行動科学の部、ワシントン大学医学部、アメリカ合衆国
提出先 : アクタ・サイキアトリカ・スキャンディナビカ
目的 :
冬型の季節性感情障害徴候者(ウィンターブルー症者)が、フィリップス・ブライトライトを仕事場で使用した際、仕事上に及ぼす気分、活力および集中力の影響。
ブライトライト使用の際、最も効果的な時間はいつか? 午前と午後のどちらが効果的か?
内容と方法 :
冬型の季節性感情徴候障害(Sub-Subsyndromal Seasonal AffectiveDisorder)の基準をクリアし、グローバル・シーズナリティ・スコアー(Global Seasonality Score)の点数が6点以上だった31名により実行。
選ばれた31名は昼間仕事をし、ブライトライトを仕事場で使用。
被験者はSAD徴候版(SIGH-SAD)(ウィリアムズ、1988年)、ハミルトン・うつ度測定スケールに基づいたインタビュー・ガイドとシーズナル・パターン・アセスメント(SPAQ)のアンケートの答え、点数が12点以上だった者のみ。
実験期間 : 1999年1月〜3月
実験内容 :
実験期間の最初の週にライトセラピーを行わず、週の終わりに2組に割り当てられた。
1組は午前中(7時から12時の間の2時間)にブライトライトを使用し、もう1組は午後(12時から16時の間の2時間)にブライトライトを使用。
実験期間の最初の週にブライトライトでどれ位の効果があると想定できるのか、実験者の意見を収集。
実験期間の最終の週にブライトライトでどれ位の効果があったか実験者の意見を収集。
最初の週、およびライトセラピーを行った1週目、2週目の終わりに、実験者に対し、精神病医によるSIGH-SADのテストを実行。
質問は、ブライトライトの使用での副作用に関して出された。
実験者は、毎日記入用紙にブライトライトを使用した回数を記録。
<除外対象>
・心臓病、肝臓病、腎臓病、呼吸困難、内分泌系障害、神経病、血液病の者。
・季節の変わり目に敏感な目の病気や、ブライトライトの光によって悪化する可能性がある
目の病気を持っている者。
・失明および網膜変性の家族歴がある者。
・近親の死別といった心理的ストレスを経験している患者。
・実験の1か月前以降に精神的な薬物の治療を受けた者。
・抗ヒスタミン剤、充血除去剤、アスピリン、食欲抑制薬あるいは睡眠薬を定期的にとっている者。
・手続きの後、実験後に起こる可能性がある副作用を説明し、それに関して実験者は了解した。
・実験者は憂うつさを除いた、医療的または精神的な問題を抱えていない事を確認するインタビュー
を受け、目の検査および身体検査を行った。
SAD徴候テストの結果
気分テストの結果(VAS- score100mm)
活力テストの結果(VAS-score 100mm)
注意力テストの結果(VAS- score100mm)
結果 :
ライトセラピーを午後に行った実験者と、午前に行った実験者は年齢、性別、グローバル・シーズナリティ・スコアー、朝夜アンケートの得点、またSAD徴候の度合いがほぼ同じであった。
午前のグループは平均9時26分に約48分ライトセラピー行い、午後のグループは平均15時20分に約43分ライトセラピーを行った。
ライトセラピーを行って2週間後、午前と午後のグループに様々な面で明らかな改善が見られた。
午前にライトセラピーを行った内の16人中9人、午後にライトセラピーを行った内の14人中7人が効果的だと述べた。
ブライトライトを使用し、気分、活力、注意力、能率が改善した。
ブライトライトの照射時間帯は効果を左右しない。
副作用はほぼない。
実験者の半分以上がSAD徴候テストで50%以上の減少。(HDRS-21およびSAD SUBSCALE)
効率テストの結果(VAS-score 100 mm)
目覚めのテスト結果(VAS-score 100 mm)
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